店主の日記/2017-04-25
失礼ながら寿司屋さんが頭をよぎった
また「V2」と名前がつくカメラ修理を承りました。メーカーは富士フィルムでフジカV2と言ったほうがいいかもしれません。
過去に当店レピーター様よりカメラ修理を依頼され、大柄ですがいいカメラだと思っていました。このレピーター様は古いフィルムカメラで写した写真展にこのカメラで撮った作品を出品され、店主もその時のこのカメラの写りが気になっています。
この個体は露出メーターのCdSが不良で、中古良品と交換しました。が、どうもメーター針の動作が緩慢です。電池電圧もしっかりしているのにおかしい動きでした。ずいぶん長く回路を追ってやっとわかったのが、CdSリード線半田付け部の腐食でした。半田付け部が熱収縮チューブで絶縁されていて中の腐食に気がつかなかったのです。先ほど中古良品と言いましたが、これは言葉を訂正しなければいけませんし、現物はよく確認しなければなりません。
また、メーター調整用の半固定抵抗がレンズ鏡筒ごと外さないと調整できない位置にあり、「調整しては外す」を繰り返さなくてはなりませんでした。今回はちょっと工数をかけすぎました。
ところで、このカメラ修理の受注はこんな電話から始まりました。電話を取るといきなり、「ぎ○いちです」とおっしゃいます。店主は何を言われたのか理解できず「はぃ？」と返すと、更にもう一度「ぎ○いちです」とおっしゃいます。
どっかの寿司屋か魚屋さんが一瞬頭をよぎりましたが、相手方が続けて「カメラのぎ○いちです」とおっしゃるのでやっと東京の一流カメラ・写真材料店であることがわかりました。修理依頼のお客様がある様で、当店でカメラ修理できる旨をお伝えすると、そのお客様と直でやってくれとこのことでした。後日のお客様からご連絡を頂き、今回のカメラ修理となりました。
「ぎ○いち」にすぐ気づかなかった店主も「素人か！」と言われそうですが、まさかそんな一流店からの電話を想定したことはありませんでした。
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