古いフィルムカメラの修理専門の東京カメラサービス浜松店です。フィルムカメラ初心者にも丁寧な説明します! 静岡県浜松市

店主の日記/2017-03-21

Top / 店主の日記 / 2017-03-21

Tag: カメラ修理 ミノルタ ハイマチック7 HIMATIC7

セブンの理由

カメラ修理・ミノルタ・ハイマチック7・HIMATIC7

ミノルタのカメラが続きますが、今回はハイマチック7の修理を承りました。

ハイマチックシリーズは1962年のハイマチックに始まりますが、初代ハイマチックはアメリカの有人宇宙船フレンドシップ7号での撮影に採用されたカメラとして有名です。このハイマチック7は1963年にハイマチックの後継として発売されたカメラでハイマチックの7番目の機種というわけではありません。ここまで言えばお気づきだと思いますがフレンドシップ7号の「セブン」をつけたカメラのなのです。

このハイマチック7はハイマチックと比べ、シャッターボタンの位置が一般的なトップカバー上になりました。大きさはほぼ一緒ですが重量は30g重く、露出計はセレン光電池よりCdS方式に変更され、シャッターユニットもシチズン社からセイコー社になっています。更に当時の流行か、絞り環にEV表示があります。

更に通常ならばシャッタースピード優先のオート絞りが一般的なこの時代に絞り優先のオートも出来、両方に「A(オート)」の表示があります。両方をオートにすればAE機と言って良く、レンズシャッター機の決定版とも言われた理由もわかる様な気がします。

この個体の最大の問題はフィルム巻き上げがバネの復元力で戻らないことでした。最初はバネの破損を推察したのですがトップカバーを外すとバネには問題無し。巻き上げ軸を中心に調べ、原因はアンダーカバー側の潤滑不足でした。オート時の絞りも動きが緩慢で、これも絞り羽根の粘りかと思ったのですが、シャッターユニットに付属するのオート機構滑り面の粘りでした。もちろん、アルカリ電池に合わせた露出計の調整やファインダー、レンズ清掃もしっかり行いました。

画像は撮り忘れてしまいましたので、今回は当店のジャンク機(未修理品)です。汚れが目立ちますが、もちろんお客様のカメラは綺麗になってます。



コメント


認証コード(9422)

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional