店主の日記/2017-07-13
プラスチックの部品が外れた
「ファインダーの部品で縦24mm横36mmプラスチックの部品が外れました」という修理依頼がありました。
一瞬なんのことか考えてしまいましたが、ファインダースクリーンが外れて脱落した様です。確かにこのカメラはミラーボックス側から交換可能ですが、何もしないのに外れたならどこかに問題がありますし、衝撃を与えてしまったのであれば、更に違うところも故障の可能性があります。傷がつきやすい部品なので、また傷がつくとファインダーをのぞいた時見苦しくなりますのでティッシュペーパーのような柔らかなものに包んでカメラと一緒に送っていただく様にお願いしました。
到着したカメラは革ケースに入り、レンズも含めてほとんど使用したことがないぐらい綺麗な状態を保っていました。残念ながらファインダースクリーンは傷がついてしまって、せっかくの新品同様のカメラにふさわしい状態ではありませんでした。中古良品を探して交換となりました。更に各部点検の結果、他に問題はありませんでしたのでファインダースクリーンを交換・取り付けして完了としました。
1984年に発売されたNewFM2はそれまでのFM2に対してシンクロスピードが1/250にまで引き上げられたぐらいの改良にとどまります。1977年から始まるFMシリーズはほとんどこのシャッターの改良が主な点で、しかもシャッターはコパル社製ですからニコンの技術進化というよりコパルの技術進化と言えます。カメラのデザインもオーソドックスで、樹脂部品も採用しており、それまでのニコマートなどよりは軽量でマニュアル機として扱いやすいカメラです。
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