店主の日記/2013-09-29
昭和のデザイン

リコーのカメラが修理にやって来ました。ご覧の通り、大変デザインに特徴があります。お客様はここ浜松にお住まいで、夏休みに九州の実家に帰省したおりにお子様が見つけられたとのことでした。当方も初めての修理でしたが、なんとかきれいな写真が撮れる状態になりました。
デザインは変わっていますが、オートハーフと同じようにフィルムの送りを利用してシャッターチャージ行うようになっています。ただ、ゼンマイ巻上げでは無く、手巻上げで巻上げのレバーは本体下に有り、トリガー式となっています。シャッターボタンもトップカバー上に無く、鏡筒の根元にあるレバーがそれです。アルミの上半分のカバーと裏ブタがストラップ穴を兼ねたネジ2本で止めてあるだけ、下半分は真鍮材に黒塗装です。キヤノンデミのように上下の前カバーですがレザーはありません。ところがカメラの機構自体は至って普通で、セイコーのシャッターとセレン光電池によるいわゆるEEカメラです。
修理はシャッター粘りとセレン光電池の不良で適正露出にならないことが主でした。セレンは代わりが有りませんから、フィルム感度調整のマスク部品を外して全開とし、なんとかISO100のフィルムで適正露出となるようにしました。ちなみにフィルムの最高感度はISO200です。ISO100のフィルムを使えばきれいな写真が楽しめます。
フラッシュモードを利用すればオートでなくてもそこそこの写真が撮れそうです。フラッシュモードの緑色のポジションでEV15に+1ぐらい、赤ポジションでEV12ぐらいがバッチリでした。
フィルム室の遮光材は毛糸が使われていました。これならモルトと違い交換の必要は無さそうです。修理は初めてでしたので念のため試写させて頂くことにしました。別途試写ギャラリーにアップします。
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